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今、日本の安全保障に関する非常に重く、危機的なニュースが入ってきました。一歩間違えば、日中間の軍事衝突に繋がりかねない、「極めて危険な行為」が公海上空で行われたのです。
主役は、中国海軍の空母「遼寧」から発艦したJ-15戦闘機。そして、標的となったのは、日本の領空を守る航空自衛隊のF-15戦闘機です。
小泉防衛相が未明に緊急会見を開き、公表されたこの事態。中国軍機が自衛隊機に対し**火器管制レーダーを２度にわたって照射**したという事実は、私たちの安全保障に対する深刻な懸念を抱かせます。なぜ中国はこれほど危険な挑発を繰り返すのでしょうか？
【事件の全容】F-15を狙った「2度のロックオン」が意味するもの
- 今回の事案が「単なるニアミス」と一線を画すのは、使用されたのが「火器管制レーダー（FCR）」だった点です。
空母「遼寧」の行動とレーダー照射の時系列
事件の発端は、中国空母「遼寧」の動きにあります。遼寧は5日午後に沖縄本島西を航行し、6日朝には宮古島間を抜けて太平洋に進出しました。自衛隊はこれに対し、スクランブル（緊急発進）で警戒にあたっていました。
- 場所：沖縄本島南東の公海上空（沖大東島の西約270キロ付近）
- 標的：航空自衛隊のF-15戦闘機
- 1回目照射：6日午後4時32分頃〜35分頃 (別の自衛隊機)
- 2回目照射：6日午後6時37分頃〜7時8分頃 (別の自衛隊機)
- 結果： 自衛隊機や隊員に被害はなし（目視可能な距離より離れていたため）
【データ比較】繰り返される中国の「危険行為」のパターン
中国軍による火器管制レーダーの照射は、今回が初めてではありません。2013年にも海軍艦艇が海上自衛隊の護衛艦に対して行っており、これが「艦艇から艦艇」への照射だったのに対し、今回は「空対空」という、より緊張度の高い状況で発生しました。
| 事案 | 発生時期 | 場所 | 照射主体 | 標的 | 特記事項 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年事案 | 1月 | 東シナ海 | 中国海軍フリゲート艦 | 海自護衛艦 | 初の火器管制レーダー照射公表 |
| 今回の事案 | 12月6日 | 沖縄南東公海上空 | 中国空母「遼寧」艦載機J-15 | 空自F-15戦闘機 | 初の空対空でのレーダー照射公表 |
小泉防衛相の強い抗議と今後の日中関係の行方
小泉防衛相は会見で、「航空機の安全な飛行に必要な範囲を超える危険な行為であり、極めて遺憾」と述べ、外交ルートと防衛ルートを通じて中国側に強く抗議しました。
「不測の事態を招きかねない危険な行為であり、極めて遺憾であり、強く抗議する」
小泉防衛相の発言（要旨）
日本政府は、こうした挑発行為が「エスカレーション」に繋がることを最も懸念しています。公海上空とはいえ、自衛隊機の行動を妨害し、攻撃準備段階の威嚇を行う行為は、国際法上も、安全保障上の常識からも逸脱したものです。
さらに注目すべきは、この事案が、高市首相の「台湾有事」発言などで日中間の政治的な緊張が高まっている最中に起きたことです。中国は、南西諸島周辺での軍事活動を常態化させ、日本の防衛努力を削ぐ狙いがあると考えられます。
私たちにできること：冷静な危機意識の共有を
今回のレーダー照射事案は、遠いニュースではありません。私たちの生活が依存するシーレーン（海上交通路）や、沖縄の安全に直結する出来事です。
私たちは、このニュースを単なる「出来事」として消費するのではなく、「現実に起こりうる危機」として受け止め、冷静に日本の防衛について議論を深める必要があります。中国の挑発に対し、私たちはどのように対応すべきか？国際社会と連携した「抑止力」の強化こそが、今、最も求められています。
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