【大谷翔平】ワールドシリーズでまさかのリリーフ登板も？　ロバーツ監督が語った“切り札プラン”の真相

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ワールドシリーズ第5戦を終え、いよいよ佳境を迎える2025年MLB。そんな中、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が「リリーフ登板も視野に入れている」というニュースが、全米を揺らしている。先発・打者の“二刀流”を極めてきた男が、さらに“ブルペンの救世主”としてマウンドに立つのか。

リリーフ登板発言の裏側――大谷翔平が見据える「最後の戦場」

大谷翔平はワールドシリーズ第4戦で先発し、6回を4失点と奮闘。試合後のインタビューで彼は静かにこう語った。

「チームが必要とするなら、どんな場面でも準備しておきたい」

その一言が、まるで“戦士の覚悟”を感じさせた。通常、先発登板を終えた投手が数日で再びリリーフに回るのは極めて稀。それでも、大谷の中には「チームの勝利」という軸が揺らがない。

ドジャースのデーブ・ロバーツ監督も記者会見で、こう断言した。

「もし彼が行ける状態なら、リリーフもオプションのひとつだ」

つまり、大谷のリリーフ登板は「夢物語」ではなく、実際の“緊急プラン”として存在しているのだ。

注目すべきは、ロバーツ監督が第5戦で見せた“新打線”。これまでの固定観念を覆すように、大谷を1番に据え、打線を大胆に組み替えてきた。

大谷を1番に置くことで、出塁と長打の“二刀流”を最大化し、打線全体の巡りを良くする狙いがある。ベッツの不振を踏まえて、2番を高出塁率のウィル・スミスに変更した点もポイントだ。

この新打線は、一見大胆だが実は極めて理にかなっている。 1番・大谷が出塁 → 2番・スミスがつなぐ → 3番・ベッツと4番・フリーマンで還す――という「最強の攻撃ループ」が形成された。

大谷翔平のリリーフ登板を巡っては、ルール上の問題も大きい。 MLBには、通称「Ohtani Rule（大谷ルール）」と呼ばれる制度が存在する。

これは、大谷のような「投打二刀流選手」が先発として登板した際、投手を降板してもDH（指名打者）として試合に残れるという特例だ。しかし、今回のケースは“リリーフとして途中から登板する”という想定。つまり、DHを放棄しない限りマウンドには立てない。

このため、もし大谷をリリーフ起用するなら、チームは「DHを失うリスク」を受け入れる必要がある。それでもロバーツ監督が「選択肢としてある」と語ったのは、ブルペンの疲労が限界に達している現状を示している。

第4戦までにリリーフ陣が連日フル稼働。救援投手の平均登板間隔はわずか1.3日。つまり、「あと1枚足りない」という切迫感が、指揮官を“大谷カード”へと向かわせているのだ。

では、どんな状況で大谷がリリーフとして登板するのか？専門家の間では、いくつかのシナリオが予測されている。

どのシナリオも、普通のチームではあり得ない。だが大谷翔平という存在自体が「常識を壊す男」だ。 2023年のWBC決勝でトラウトを三振に仕留めた“最後の一球”を、誰が忘れられるだろう。

今、MLBの舞台で再びその瞬間が訪れるかもしれない。リリーフ登板の可能性――それは単なる戦術ではなく、“物語のクライマックス”そのものなのだ。

ワールドシリーズという極限の戦場で、ドジャースが下す最終決断。ブルペンの疲労、打線の再構築、そして大谷の「勝利への執念」が交錯する中、リリーフ登板の現実味は日増しに高まっている。

常識を覆し続けてきた男が、今度は「最強のリリーフ」としてチームを救う――。それは単なる話題ではなく、野球史を塗り替える瞬間になるだろう。

“翔平の第3章”は、まだ終わっていない。